DAW生成的作曲的実験的遊戯的 Vol.23「Voix」
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*
訪う者のない
人里離れた山の工房は
今日も
あるともしれず
ないともしれず
なにも
変わらず
静まり返っている
この時期
日中は
小鳥たち
夜更けは
カジカガエルたちの
歌う声が
山の静けさを
深くしている
陽のあるうちは
モータルな緑に埋もれ
月なき夜は
闇の充満が私を吞み込む
いるのでもなく
いないのでもない
私だと
思込んでいる
粒子の澱み
風の音
雨の音は
ただ
時間を
歌っている
そんなわけで
シニフィアンの連鎖から
他者なき声(Voix)が生まれる
意味から免れて
虚しくも
果てしなく
自由な
La Voix
地上の儚い幻想と
ざわめきのすべてを飲み込んで
砂漠のように恬然と
その不可視の威容に
無垢の
あ
音
を
捧
げ
る
の
だ
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さて
基本1kヘルツ以下の低音域で構成されている
縮絨*1である
後掲のOzone 9 Elementの画像でわかるように
ほとんど中〜低音である
重低音域での音色のニュアンスって的
実験みたいなものをなんとなくやってみるか
みたいなようなようでないような
いつも通りとっても良い加減な気持ちからできた音楽様フェルトである
(もちろん重低音ドカドカフリークとはまったく無関係)*2
目的的なセリフは大抵
なんだか怪しい
多分
後付けの嘘
つい目的を装ってしまうのは
人間的な
悪習慣である
ところで重低音とは
20〜30ヘルツ以下の
音というよりは空気の振動
みたいなもの(goo国語辞書)を言うのだそうだ
ということは重低音仕様と謳っているヘッドホンでも
再現は無理なんじゃないのかって気がするんだが…
ちゃんと鳴っているというか
ちゃんと空気が振動しているのだろうか?
それにDAWのEQで表示されるのは20ヘルツまで
20ヘルツ以下の音はどうなってるのだろうねぇ
重低音というよりは
聞こえているのだから
ただの低音というのが正しいのかもしれないところの
重低音ニュアンス実験なんだね
制作で使うモニターは
SONYのヘッドフォンMDR-7506
再生周波数帯域10〜20kHzとなってんだけど
まあ…
いい加減な話ではあるよ
私の場合
ヒトの可聴域は低音は20Hzあたりから
高音は個人差はあるが最高20kHzあたりまで
高音域は20歳くらいからどんどん聞こえなくなっていくらしい
20歳代ではすでに18kHzまでに落ちているらしいし
60歳では10kHzまでしか聞こえないらしい
テストしてみたら私は11kHzあたりまでだった😵
ということは若者の作る音楽と
高齢者の作る音楽は全然別物なのだろうか?
でも大丈夫
私たちの感覚なんてとってもイーカゲン
スマホやiPadのスピーカーでも
ちゃんと音楽として楽しめてるのだから
それにしても
モニター用として使ってるスピーカーは
YAMAHAのSS-20という大昔の安物スピーカーに
ハーマンカードンのスーパーウーファときたからにゃ
年齢と再生機材の二重苦ってことで
本当に良い加減な話だと思うよwww
そんなわけで
携帯やiPadのスピーカーでは
肝心の重低音=振動が
聴こえて=感じてない部分の方が多いことになるだろうし…
そもそもが私的な好奇心を満たすためだけの
基本天使のように無目的で退屈な代物なので
親切心から忠告申し上げるが
聴かないほうが
身のためかもね😎
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今回はWaveform11のFree版DAWを使ってみた
Free版付属の音源は4OSCとMicro Drum Samplerのみだが
VSTiやAUなどのPlug-inも使えるし
トラック数も無制限のようだ
そういう意味では
Studio One 4 Free 版よりも
使い道がある
これはTracktionシリーズの最新版ということになるらしい
今まで使ってみたどのDAWとも似ていない
独特の癖のあるGUIはそのまま引き継がれていて
慣れるのにひどく手こずる
というか
慣れなかった
勘だけでDAWと付き合ってきた私としては
どーにもっ
慣れれない
どんな異質な文化文脈にも
神のごとく公平で無関心な私だが
むしろ
嫌いなぐらいである😁
(シロートの個人的で感情的な感想です)
しかし
アフォーダンスされることに慣らされた
私たち消費奴隷の神経を逆なでする
このディスクレ*3ぶりには
私たちの鈍磨した感覚を
条理空間から平滑空間へとワープさせる
アーティスティックな意図が
隠されているのだと
いささか苦しいが
解釈してみた
が
そのことに
なんの意味もないことは
言うまでもないことである
Waveform11
4OSC
これ少し面白い気がする
truck数とplug-inが少し増えると
私のMacではノイズが出たり動作が不安定になり始めた
徐々にイライラがつのり
全truckを1truck毎にwaveファイルにレンダリングして
GarageBandに引っ越して編集とミックスダウンすることに
GarageBand
GarageBandで2truck追加し
各truck オートメーションと音量バランスその他を調整して
2ミックスしたものをこんどはCubaseへ引っ越し
(GarageBandではOzone 9 Elementのプリセットが使えなかった)
それから
GarageBandにはなぜかミキサーがない
ピークインジケーターもない
ことに気づいた
(いまごろだが…)
これが意外と困るのだ
ミックスも最初からCubaseでやっときゃ良かったかもな
と今回は思った次第
GarageBandは生録が手軽でいい感じにできるので
初心者としては手放せないけどね
Cuvase
Ozone 9 Elements
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ここでお知らせ!!
La Voixが完成した頃こういうキャンペーンが始まった
期間内にYouTubeにアップする予定だったが
動画編集をやる気にならないうちに
終わってしまった
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Ozone 9 Element
初心者DTMerには詳しいことはよくはわからないけど
なんとなく感触的にはいいplug-inだとわかる
感謝!
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脚注
*1:縮絨 哺乳類の体毛の表面は、ウロコ状のキューティクルで覆われている。そのため、熱や圧力、振動を加えることでキューティクルが互いに噛み合い、絡み合って離れなくなる性質がある。この現象を縮絨(しゅくじゅう)あるいはフェルト化と呼ぶ。 (by Wikipedia)
シニフィアンは縮絨の様に構造化する。キューティクルに当たるのはシニフィアンの連辞連合関係だ。音楽その他が屢々縦糸と横糸の織物に喩えられるのは、どんな無秩序からでも線形な秩序を幻視し、どんなクイブル*4な論理にも簡単に騙されてしまう私たちの思考の癖と言えるだろう。私たちにとって不可欠にも思える意味や価値の多くはこのような縮絨が見せてくれる幻だと考えれば腑に落ちるところが多々あるのではないかな。
*2:私たちは同じ価値共同体に属しているからといって個々人の価値観は決して条理的でも透明なわけでもはない。
他者から見れば理解不能な瑣末な要素に強く執着したりすることで、虚構の主体が少しでも際立つかのような虚しい幻想にすがりつきたくなる人間的あまりに人間的な心情を同情はできぬが解らないではない。
*3:ディスクレ discrepancy 不一致・矛盾
*4:クイブル quibble 詭弁・こじつけ。わざと的外れの意見を提起し論点や質問の真理をはぐらかす手法。国会の答弁などでよく使われる例の。
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